鉄道写真と飛行機写真の撮影紀

2011年の表紙写真集

駆け抜ける風になる……

2011年1月の表紙
どんなに寒く、向かい風が吹き荒れていようとも、決してあきらめず前を向く。風を切って駆けていく。それを続けていく限り、いつかは必ず目的地にたどり着く。ようは一歩を踏み出せるかなのだ。踏み出せばほら、自らが駆け抜ける風になる。

心に小さな幸せを……

2011年2月の表紙
気温はマイナス4度。降り続いた雪はやんだが、寒いことに変わりはない。そんな時出逢ったこの光景。ファインダーの奥で見つけた小さなハートに、心に小さな幸せの炎が灯ったような気がして、ぼくは寒さを忘れ、そっとシャッターを切った。

ひと足早く、春の旅……

2011年3月の表紙
人生において、厳しい風雪に耐え続けることは重要だけど、時には休息も必要です。疲れた時は、春を求めて都会を脱出するのもよいでしょう。西へ歩を進めれば、伊豆半島はひと足早く、すでに濃密な春の香りに包まれていました。

いつかまた、春の日を……

2011年4月の表紙
水郡線の矢祭山周辺は桜の里として有名だ。東北地方太平洋沖地震で大きく被害を受け、いまだ運転再開の見込みは立っていないが、懸命の復旧作業が行われている。いつかまた、こんな春の日を喜びあえるよう、ぼくもできることから支援していきたい。

萌える若葉を友達に……

2011年5月の表紙
関東平野に別れを告げた列車は、何度も川を渡りながら山を登り、そして国境の長いトンネルを抜けて雪と米の里へと向かっていく。川を渡る度に若葉は萌え、美しい雪山が出迎えてくれる。そんな変化を楽しみながら、ゆっくりと列車旅は続く。

雨音を聞きながら……

2011年6月の表紙
屋根をたたく雨の音、傘をたたく雨の音、雨降りの日は、思いのほか、たくさんの音であふれている。リズミカルな雨音を聞きながら散策すれば、沈んでいた心も、いつの間にか浮き浮きしてくる。そうなれば、周りの景色はどんどん美しくなっていく。

海を渡る風のごとくに……

2011年7月の表紙
岡山から瀬戸大橋を渡って、四国最大の都市松山を結ぶ特急しおかぜ。最高速度130km、制御振り子機能を備えたJR四国の主力列車。美しい瀬戸内海沿いを、さながら海を渡る風のように駆けていく姿は文句なくかっこいい。

お日さま大好き夏休み……

2011年8月の表紙
筑波山の西側山麓に、珍しい八重咲きひまわりが咲き誇る野原がありました。夏のまぶしいお日さまが大好きな八重咲きひまわりとキバナコスモスが彩るこの場所は、夏休みの思い出をつくるのにはうってつけの場所なのです。

輝く野原、誇らしく……

2011年9月の表紙
今年も黄金に実った稲穂が、何の変哲もない田園地帯を駆ける小さなローカル線の車窓を彩る。沿線が最も輝く季節を迎えたのを祝福するかのように、空にも秋らしい雲がなびいた。その中をディーゼルカーが心なしか誇らしげに進んでいく。

秋の花々、優しげに……

2011年10月の表紙
秋らしい澄んだ青空のキャンパスを自由に伸びやかに駆けまわる白い雲。その下では、この秋空に最も似合うコスモスの花が満開を迎えていた。暑く苦しい夏を乗り越え、迎える寒く厳しい冬を前に、花々は優しげにぼくらを包む。

金色の林を抜けて……

2011年11月の表紙
紅葉の時期、高原列車は赤や黄色ではなく、金色に輝く落葉松林が車窓の友となる。山を登っていくにつれ、だんだんと深まっていく秋を実感しながら巡る高原列車の旅路は、いつしか金の思い出となって、記憶に深く刻まれていく。

希望の道を明日へと……

2011年12月の表紙
時折り雪が舞う北辺の港町。暖かなガス灯が連なる道に路面電車がやってきた。あふれる光の中を進む細い鉄路は、寒さの中で美しく輝いている。そう、それはまるで希望の道のようだ。希望の道を少しずつ、前へ前へと電車は進む。