鉄道写真と飛行機写真の撮影紀

2006年の表紙写真集

貴方といるから暖かい

2006年1月の表紙
気温はちょうど0度ちょうど。札幌市の12月としてはまだ暖かい方らしいが、それでも東京から来たぼくにとっては 極寒の地である。でも、となりで手をつないでくれている人がいれば、その寒さは暖かさに変わる。凛とした街の美しさがよりいっそう美しく思えた。

今日も、きみと空を……

2006年2月の表紙
初めて訪れた伊丹空港のロケーションのよさに、ぼくは興奮を隠しきれなかった。有名な千里川土手の光景も ぼくを虜にさせた。気持ちよさそうな空と、飛行機と、ギャラリーの奏でるドラマに、感動を覚えながら撮った一枚である。

ぬけだせ、コタツ……

2006年3月の表紙
寒い冬、そんなことはわかっている。でもいつまでもコタツになんかいてはいけない。白く光り輝く雪原の美しさは、この冬にしか味わえない。だからこそぼくは今日も、美しき白の世界を撮りに、気合を入れてコタツを抜け出すのだ。

春の便り、届きました……

2006年4月の表紙
春を待つ日本の中で、まず彩り始めるのが菜の花である。菜の花が咲くと、もうすぐそこには春。菜の花は春の訪れを告げる最初の使者なのだ。黄色のじゅうたんのような菜の花畑をさわやかに吹きぬける風、そこにはほのかに春の香りが漂っていた。

スプリングエクスプレス

2006年5月の表紙
春はまるで特急列車のようにぼくの目の前をあっという間に過ぎ去っていく。しかも、満開となったその週末に晴れてくれるとは限らない。だからこそぼくは、晴れた週末には、喜び勇んで家を出て、春爛漫の線路端で、カメラを構えるのである。

薫る春風、かけぬける……

2006年6月の表紙
若葉萌える小沼湖畔を、特急スーパー北斗がかけぬける。長く厳しき冬を乗り越えた北の大地は、今、その姿を喜びに変えた。まるでその喜びを全身で表現するかのように通過する列車。通過後、ぼくは深呼吸した。春の薫りが、体の中まで行き渡った。

明日へのテイクオフ

2006年7月の表紙
私事で恐縮ですが、管理人野田周作は、先月下旬に結婚いたしました。はるばる北海道から出てきたカミさんはもちろんですが、私自身も新たな出発となります。そんな新出発にふさわしい飛行機の離陸画像で、今月は幕開けします。

どこまでも、夏……

2006年8月の表紙
やっと来た。やっと夏が来た。長梅雨で悩まされた今年、これほど太陽が恋しかった梅雨も近年では珍しい。人間でさえそうなのだから、太陽が大好きなひまわりはもっとそうに違いない。ひまわり畑を訪れたぼくを、ひまわりは満面の笑顔で迎えてくれた。

夏の夜風と、戯れる……

2006年9月の表紙
枕草子が書かれた時代から、「夏は夜」であった。夜の波止場には、心地よい風が吹いている。静かなみなとの水面に移りこむ、都会の明かりはいよいよ美しく、ぼくの心をリラックスさせる。昼間、灼熱のコンクリートジャングルで疲れた体に、夜風はこんなにも気持ちいい。

高き空、蒼と青……

2006年10月の表紙
その丘からは、海に面した小駅を見下ろすことができた。すっかり秋の気配を漂わせる 青く抜けた空と、やさしげな表情の日本海。まだ気温は高いのだが、丘には海からの風が吹き、それがとても心地よい。気持ちよさそうな空の下、特急列車がさっそうと駆け抜ける。

秋咲く桜、野にゆれる……

2006年11月の表紙
毎年秋になると、白やピンクの花々が秋風に揺れて咲き誇る秋桜。でも、なぜだろう。可憐に咲き誇る コスモスなのに、どうしてこうも寂しげに見えるのか。これからやってくる厳しい冬を想うからか、春の、あの喜びに満ちた桜とは、また違った表情を、秋咲く桜はぼくに見せてくれる。

清らかな、秋の夜です……

2006年12月の表紙
紅葉は、もみじだけではない。イチョウだって、ケヤキだって、美しく紅葉する。それでも、どうしたってもみじの美しさにはかなわない。美しい三日月が見えた夜など、そのもみじの美しさは比べるべくもない。こうして、清らかな夜は、しっとりと心に刻まれる。