鉄道写真と飛行機写真の撮影紀

2023年の表紙写真集

2023年1月の表紙

明けゆく空に、舞う雪煙

雪が少ないこのエリアにしては珍しく、昨夜から降り始めた雪が辺りをうすく白く染め上げていた。朝7時、日が短い北の大地はまだうす暗い。明けゆく空の下、普通列車は軽やかに雪煙を舞い上げて、カーブの向こうへと消えていった。
2023年2月の表紙

秘境奥会津、あこがれの路

2022年10月1日、11年ぶりに全線で復旧となった只見線。以前からあこがれつつも、秘境・奥会津への道は遠く、なかなかその機会を得られなかった。キハ40系撤退を目前にした2020年2月、ついに初訪問。あこがれの旅路を辿った。
2023年3月の表紙

令和の春も、平成の春

かつて、石炭輸送列車がひっきりなしに走っていた証として、複線の立派な線路を持つ平成筑豊鉄道。令和になった今では一両きりのディーゼルカーがのんびりと走るだけになった。両側に菜の花が咲くS字カーブを普通列車が駆けてきた。
2023年4月の表紙

筑波嶺の長閑な春に

関東鉄道という大仰な会社名の常総線だが、関東平野のだだっ広さを実感するにはもってこいの路線だ。何しろ東京からこんな近くでディーゼルカーに会えるのは素晴らしい。筑波山を望む長閑な場所で、やってきた春をのんびり楽しんだ。
2023年5月の表紙

北の空へ向かって

いかにも北海道らしい雄大さを感じられる絶景空港として名高い旭川空港。飛行機写真の大家Luke.H.OZAWA先生の写真展がお隣の東川町で開かれると聞いて、文字通り飛んできた初夏の旭川空港で存分に北の空を駆ける飛行機たちを追いかけた。
2023年6月の表紙

ミニ私鉄、夏を走る

銚子から外川までのごく短い距離を結ぶミニ私鉄、銚子電気鉄道。古い車両も魅力なら、各駅の雰囲気も魅力にあふれている。撮るもよし、散策するもよし。気に入った駅で降り立って、紫陽花の咲く夏のミニ私鉄沿線をじっくりと巡った。
2023年7月の表紙

瀬戸の潮風、さわやかに

西の大動脈・山陽本線。地図で見ると瀬戸内海のそばを走っているのだが、実際に海沿いを走る区間は予想外に少ない。そんな中でも岩国から柳井にかけては海沿い区間のハイライトだ。さわやかな瀬戸の潮風を存分に浴びて走る。
2023年8月の表紙

最果てを目指す夏

宗谷、稚内……その言葉を聞くだけで想起させる、最果てへのあこがれ。人口希薄地帯を貫き、多くの駅は廃止となり、いまや終着まで向かう列車は特急と普通列車が数本だけとなった。夏、最果てを目指し、針路を北へと取った。
2023年9月の表紙

ゆっくりと、にっぽんの秋

1979年、動態保存SLの端緒として復活運転が開始されたSLやまぐち号。これぞまさににっぽんの秋ともいうべき景色の中を、ゆっくりと、しかし力強く走る様は心を震わせるものがある。ひなびた山口線の秋をSLと共に楽しんだ。
2023年10月の表紙

魅力満載、秋の旅

千葉・南総は早場米の産地としてお盆明けには稲刈りが終わってしまうが、その後も秋の情景はたくさんある。彼岸花、ススキ、コスモス、そしてそこに国鉄型車両まで加われば言うことなし。小さなローカル線の魅力満載の秋の旅を堪能した。
2023年11月の表紙

最後まで、輝く旅路を

史上初めて、整備新幹線の並行在来線廃止という決断を下した、函館本線の通称・山線区間。明治以来となる山越えの路は新幹線開業と同時に姿を消す。あとは、その最後の時まで、その旅路が輝くものであることを願うばかりだ。
2023年12月の表紙

北都の街は、きらやかに

人口190万人を超える北の都・札幌は、100万人以上の市の中で、世界で一番雪が積もると言われている。凍てつく寒さの中、大繁華街ススキノの交差点に路面電車がやってきた。眠らない北都の街は、ますますきらやかに光り輝いていた。